Budget Amount *help |
¥8,400,000 (Direct Cost: ¥8,400,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
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Research Abstract |
化学エネルギだけで力学的に動作する心筋細胞や骨格筋細胞に着目し, 既存にない新しいバイオアクチュエータや流体駆動デバイスの開発や高分子ソフトアクチュエータと筋細胞を融合したデバイスによる流体駆動デバイスの試作を行ってきた. しかしながら, 駆動力として用いている細胞自身の発生力向上が重要な要素である. そこで, 細胞に力学的な刺激を与える手法に着目した. 生体内の細胞は血流や心臓の拍動, 筋肉の動きなど, 常に外部から力学的刺激を受けている. 細胞はこのような刺激に応答し, 配向や形状を変化させることで機能を維持している。力学刺激に対する細胞の特性の中で, 伸展した方向に対して垂直に配向することがよく知られている. この特性を利用することで, 細胞の発生力の向きが制御でき, より効率的にバイオアクチュエータの発生力を向上できる. つまり, 細胞に力学的な刺激を与えることで, 人間が行う筋力トレーニングと同じ効果を得ることができる. これまで細胞に力学刺激を与える様々な装置が開発されている. しかしながら既存の細胞刺激装置は, ステッピングモータや真空ポンプ駆動であるため, 大型, 高価, 振動などの課題点が挙げられる. そこで我々は, IPMCと呼ばれる高分子アクチュエータを用いて, これまでにない小型でシンプルな細胞刺激装置を提案し, IPMCを用いて細胞に力学的刺激与える, 細胞メカニカルストレス負荷システムを設計し, 試作およびシステムを用いた細胞の刺激実験を行い, 応用の可能性を評価, 検討した。実験の結果, 先行研究における伸展刺激に対する細胞応答の報告例と一致する結果が得られた. 本研究で開発したIPMCを用いた細胞メカニカルストレス負荷システムを用いた細胞刺激に成功し, 本システムが細胞に力学刺激を与える装置として有効であることを示すことができた.
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