希土類錯体を用いた無機-有機ハイブリッド材料の創製
Project/Area Number |
19018008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 峰夫 Niigata University, 自然科学系, 教授 (30149984)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 有機・無機複合体 / 希士類錯体 / 蛍光体 / エネルギー移動 |
Research Abstract |
無機-有機複合体は,無機の骨格中へ有機分子あるいは遷移金属錯体などを取り込み,一次元〜三次元まで様々な構造を持つ化合物であり、無機成分の硬さと有機成分の柔軟さを備えた新しい材料への可能性をもっている。本研究では、大きなイオン半径を有する希土類元素の特徴を生かして、構造的に制御されたナノサイズの細孔を有する希土類含有無機-有機複合体の合成を検討した。 我々はこれまでの研究において、金属錯体の配位子として3種類のpyridinedicarboxylate(dipic)を用いて数種類の新規希土類含有無機-有機複合体の合成を行ってきた。その結果、自己組織的に集合した新しい希土類含有無機-有機複合体NaEu(C_7H_3NO_4)_27H_2O等をはじめとする数種類の新規化合物を水熱法により合成することができ、それらの物性として主に蛍光特性と熱的安定性を系統的に調査してきた。2,6-dipicを配位子として用いた場合には主に一次元鎖を有する複合体、3,5-dipicを配位子として用いた場合には大きな孔を有する3次元骨格を持つ複合体を与えた。中でも、[Ln_2(dipic)_3(DMF)_2]・nH_2O(Ln=Eu,Tb)の化合物は、180℃程度の温度で加熱することにより内包されているDMF分子が脱離し、結晶内に直径11A程度の細孔を形成した。この孔には窒素分子をはじめとする単純な気体分子を吸着することがわかった。このように、大きなイオン半径を有する希土類含有無機-有機複合体には新しい吸着剤としての可能性を有することがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)