希土類錯体のパノスコピック形態制御による有機光デバイス
Project/Area Number |
19018016
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梶井 博武 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (00324814)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 希土類錯体 / 有機受光素子 / 有機 EL / ユーロピウム錯体 / サマリクム錯体 / 三重項 / イリジウム錯体 |
Research Abstract |
本研究では、希土類錯体で特異的な鋭い発光を示すユーロピウム(Eu)錯体、サマリウム(Sm)錯体や、室温で高効率の燐光発光を示すイリジウム(Ir)錯体を、分子自体が特異なスピン遷移を有する材料の観点からみることで、エネルギー遷移過程の異なる材料を高度に組織化または複合化することで、高機能な有機光デバイスの実現を目指し、研究を行った。 Eu錯体,Sm錯体,Ir錯体を用いた薄膜のエネルギー緩和過程と受発光特性について検討を行った。赤橙色発光である新規Sm錯体と青色発光のIr錯体を発光材料に用いた有機肌素子をウェットプロセスによって作製し、白色発光素子を実現した。 三重項遷移過程を用いた希土類錯体やIr錯体による有機肌素子は、希土類錯体やIr錯体のもつ蛍光寿命が数〜数十μs以上と長いため、高速変調の限界は、1MHz以下となってしまい、高速変調発光素子への応用は難しい。本研究では三重項遷移過程を利用するため希土類錯体やIr錯体を電子輸送性を有する導電性高分子にドープした薄膜を受光層にもつ有機受光素子を作製し、その特性の検討を行った。Eu錯体やIr錯体を数wt%ドープした導電性高分子であるポリアルキルフルオレンを受光層に持つ有機受光素子から逆バイアス印加時に10MHz以上の青色パルス光に追随する光電流パルス信号が得られ、遮断周波数は約20MHz以上である受光素子を実現した。 ドーパント材料であるEu錯体やIr錯体と、ホスト材料である導電性高分子間での三重項遷移過程を利用することで、高速変調有機受光デバイス作製の可能性が期待できることを見出した。特に導電性高分子と錯体間での三重項励起子のエネルギー移動が受光特性に大きく影響している知見が得られた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)