希土類金属イオン親和性を示すフォトクロミック配位子の分子設計と応用
Project/Area Number |
19018018
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
木村 恵一 Wakayama University, システム工学部, 教授 (50107140)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢嶋 摂子 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (80272350)
中原 佳夫 和歌山大学, システム工学部, 助教 (10432600)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 光応答性イオのフォア / 希土類金属イオン / 錯形成能 / 光増幅 / 蛍光特性 |
Research Abstract |
すでに、光イオン可化可能なスピロベンゾピラン部位を含むフォトクロミッククラウン化合物(クラウン化スピロベンゾピラン)では、アルカリ金属やアルカリ土類金属イオンのような1価および2価金属イオンに対する顕著な錯形成光制御能が見いだされ、分離・分析化学への応用が展開されている。希土類金属イオンのような3価金属イオンに親和性を示すクラウン化スピロベンゾピランは、分析化学や材料化学的に興味が持たれ、その出現が待たされている。本研究では、希土類金属イオンに高い親和性を示す光応答性イオンフォアとして新規なクラウン化スピロベンゾピランを分子設計し、その希土類金属イオンに対する錯形成能ならびに錯体の光物性を調べ、分析化学や材料化学へのの応用研究を行う。今年度は、希土類金属イオン(3価金属イオン)に対する高い親和性をクラウン化スピロベンゾピランに付与するために、複数個のカルボキシルメチル基と1個のスピロベンゾピラン部位を有するテトラアザクラウン化スピロベンゾピラン誘導体を分子設計することにした。 スピロベンゾピラシ部位とカルボキシメチル基を導入したテトラアザ12-クラウン-4誘導体(化合物1)とテトラアザ-14-クラウン-4誘導体(化合物2)を新規に合成し,これらとランタニドイオン(Eu^<3+>またはTb^<3+>)との錯体の発光挙動とその光制御について検討を行った。暗時における吸収スペクトル測定を行ったところ,どちらの化合物を用いた場合でも,ランタニドイオンとの錯形成により吸収極大波長は短波長シフトした。一方,蛍光スペクトル測定を行ったところ,化合物2のEu^<3+>錯体においてのみ,Eu^<3+>由来の発光強度の増大が観察された。これは,アンテナ部位であるスピロベンゾピラン部位からEu^<3+>へのエネルギー移動に依存していることを示唆している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)