希土類オキシ硫化物階層構造の大容量水素ストレージ物質への展開
Project/Area Number |
19018022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
町田 正人 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70211563)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 触媒・化学プロセス / ナノ材料 / 水素 |
Research Abstract |
大容量酸素ストレージ機能を基本原理にしたCO_2フリーの水素製造および貯蔵法を創成することを目的とした。酸素ストレージ物質として酸化セリウムおよび希土類オキシ硫化物を合成した。得られた試料の構造をX線回折、中性子回折、リートベルト解析、FTIR、XAFSにより調べ、構造内の硫化物イオンの配位環境および結晶構造に及ぼす希土類元素の影響を詳細に解析した。その結果、ランタノイドの酸化還元性ならびに硫酸イオン四面体構造の歪みが、酸素ストレージ特性の重要な因子であることを明らかにした。オキシ硫酸塩と金属あるいは酸化セリウムが複合化した階層構造を合成した。NiおよびPtは酸化還元を最も効果的に促進する効果を示した。また、酸化セリウムとの複合化も低温作動性の促進に有効であることを示した。すなわち、複合体では酸化セリウムとオキシ硫化物のそれぞれの酸素吸蔵量の和をはるかに凌ぐことが明らかになった。この複合効果は、異なる酸素ストレージ物質間における格子酸素の移行を示唆する興味深い現象であり、固体化学的見地から今後さらに詳細な解析が必要である。酸化セリウムをCOで還元後、H_2Oを導入すると、酸化セリウムの再酸化とともにH_2が生成した。H_2生成効率は酸化セリウム単独よりもCeO_2-ZrO_2の方が高く、酸素吸蔵容量と対応することが明らかになった。また、Pt、Pdなどの貴金属に比べて、Niの担持が水素生成の促進に有効であった。酸化セリウムとオキシ硫化物との複合効果を利用すればさらに高効率な水素生成が可能になると期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(17 results)