希土類酸化物のナノ粒子形態制御と、表面官能基を用いて高次配列化したメタ結晶の構築
Project/Area Number |
19018025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
高見 誠一 National Institute for Materials Science, 半導体材料センター, 主幹研究員 (40311550)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 酸化物ナノ粒子 / 表面修飾 / 水熱合成 / 希土類酸化物 / メタ結晶 / 有機無機複合化 / 高次配列 |
Research Abstract |
使用資源の最小化、省エネルギーの観点から、無機ナノ粒子への期待が高まっている。研究代表者は幅広い物性を示す金属酸化物のナノ粒子を表面修飾剤の共存下で水熱合成することで、粒子形態の制御、表面への官能基の配置に成功している。本研究課題では有機分子存在下で希土類酸化物ナノ粒子を合成することで、ナノ粒子の形態の制御、粒子表面への官能基の配置を行うことと、官能基間の相互作用を利用して希土類酸化物ナノ粒子が規則性良く配列した高次配列メタ結晶の実現を目指している。本年度は、以下の2項目について研究を行った。 1)希土類酸化物ナノ粒子の構造制御と官能基付与 原料となるセリウムイオン水溶液に表面修飾剤となる有機化合物を添加し、これを加熱することで表面修飾酸化セリウムナノ粒子の水熱合成を行うと共に、形成されたナノ粒子の構造制御を試みた。その結果、表面修飾剤の非存在下では正八面体であった酸化セリウムナノ粒子が、ジカルボン酸共存下で立方体となることを明らかにした。XRD測定の結果、両者の結晶系はいずれもフッ化カルシウム構造であった。生成物上に有機分子が存在するかをFTIR測定により確認したところ、立方体ナノ粒子表面にはカルボン酸が化学吸着していることが明らかとなった。従って、ジカルボン酸の共存下で酸化セリウムナノ粒子を合成することで、粒子の構造制御とその表面に官能基を付与できることが明らかとなった。 2)粒子表面官能基による希土類酸化物ナノ粒子の高次配列 上記の立方体ナノ粒子の構造をTEMにより詳細に解析すると、立方体のナノ粒子が、より小さな正八面体ナノ粒子の集合体として得られていることが明らかとなった。つまり、1次粒子として得られた正八面体ナノ粒子が、その表面に存在する官能基の相互作用により規則正しく配列し、集合体として立方体構造を得ることが明らかとなった。この結果は、ナノ粒子表面の官能基により、ナノ粒子自体が規則正しく配列複合化することを示唆しており、酸化セリウムナノ粒子に限らず様々なナノ粒子の高次配列を可能にするものと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)