Project/Area Number |
19019007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
播磨 弘 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (00107351)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥8,800,000 (Direct Cost: ¥8,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | 光物性 / 結晶工学 / 磁性 / 半導体 / 誘電体 / スピントロニクス / マルチフェロイックス / 希薄磁性半導体 / ラマン散乱 / フォノン |
Research Abstract |
我々は計算機マテリアルデザイングループと緊密な連携をとりながら、スピントロニクス候補材料の構造と電子物性について、ラマン散乱および紫外/可視/赤外分光の立場から実験的に明らかにし、理論予測の検証を行うこと、また候補材料の物性に関する新しい知見を得ることを目標として研究を遂行した。平成20年度の研究テーマとしては、室温強磁性半導体実現の観点から興味が持たれるワイドギャップ半導体ベース希薄磁性半導体候補材料の局所構造の研究、さらにマルチフェロイックス(強誘電体と強磁性体の融合材料)候補材料の秩序発現機構とフォノン物性の解明の2つをとりあげた。具体的な研究対象としては、希薄磁性半導体関連で磁性不純物(Co)ドープZnOナノ結晶およびバルク粒子、さらにTiO_2ナノ結晶を、またマルチフェロイックス材料関連ではYbMnO_3とHO_3Fe_5O_<12>を取り扱った。 その成果の概略を以下に述べる : 1)溶液合成法によるCoドープZnOナノ結晶ではCoを濃度3%以下でZnサイトに置換制御する技法を確立し、これを証拠立てる種々の分光学的知見を得た。2)粉末合成法によるCoドープZnOバルク粒子ではCoの固溶限界を20%近くまで飛躍的に上昇させることに成功し、将来のスピントロニクス応用に向けて明るい展望を示した。3)溶液合成法によるCoドープTiO_2ナノ結晶では、アナターゼとルチルの相制御とともに、Coを濃度10%以下でTiサイトに置換制御する技法を確立した。4)YbMnO_3はMnスピンの作る反強磁性秩序とYbスピンの作る強磁性秩序が共存する珍しい系であり、本研究ではネール点80K以下でスピンフォノン結合に起因するフォノン周波数の異常を見出した。5)厚みの異なるフェリ磁性体Ho_3Fe_5O_<12>ヘテロエピタキシャル成長膜を観察し、膜中の残留歪みと残留分極の対応関係を実験的に明らかにした。
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