ケイ素置換炭素小分子の設計・創製に基づく効率的有機合成法の開発
Project/Area Number |
19020010
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Saitama University (2008) University of Tsukuba (2007) |
Principal Investigator |
三浦 勝清 Saitama University, 理工学研究科, 教授 (20251035)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | 有機ケイ素反応剤 / 求核付加反応 / アルケン化 / Peterson型反麻応 / α,β-不飽和エステル / ジメチルシリル基 / アルデヒド / ケトン / 無触媒反応 |
Research Abstract |
本研究では、ケイ素置換炭素小分子の設計・創製を行い、求電子剤との炭素-炭素結合形成反応について検討した。これにより、効率的かつ環境調和型分子変換に有効な反応剤や反応の開発を目指した。前年度から行っていたα,α-ビス(ジメチルシリル)エステルによるカルボニル化合物のアルケン化反応(Peterson型反応)について、その適用範囲・有用性をさらに検討した。その結果、ヒドロキシ基やカルボキシ基を有するアルデヒド、エノール化しやすいアルデヒド、α位にヘテロ官能基を有するケトンに対してもアルケン化が進行し、α,β-不飽和エステルを効率よく与えることがわかった。α,β-不飽和ケトンのアルケン化については、反応促進剤として塩化カルシウムを用いると、カルボニル炭素側で位置選択的に反応が進行し、1,3-ジエンと共役したエステルを高収率で与えた。また、プロパン酸エチルから誘導したα,α-ビス(ジメチルシリル)エステルを用いてもアルケン化が効率よく進行し、アルデヒドからは三置換アルケンが、ケトンからは四置換アルケンが、場合によっては高立体選択的に得られた。α位にジメチルシリル基を有するニトリルの反応について検討した結果、ジメチルスルポキシド中、無触媒でアルデヒドに付加することが明らかとなった。以上のように、ジメチルシリル基を有する反応剤を新たに設計・調製し、利用することで、穏和な条件下での効率的な炭素-炭素結合形成が可能となった。上記以外に、炭素上に1つあるいは2つのジメチルシリル基を有するジハロメタンの求核付加反応や、α位にジメチルシリル基を有するエステルやニトリルのパラジウム触媒によるアリール化についても検討したが、現在までのところ、良好な結果は得られていない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)