高性能不斉触媒の開発を基盤とする不飽和有機化合物の高度分子変換
Project/Area Number |
19020015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
今本 恒雄 Chiba University, 名誉教授 (10134347)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 不斉合成 / 不斉配位子 / 触媒的不斉合成 / 不斉触媒 / 光学活性化合物 / ホスフィンボラン / ロジウム触媒 / キラルボスフィン / パラジウム錯体 |
Research Abstract |
医薬品, 香料, 食品添加物, 高機能性材料等に用いられる光学活性化合物をアルケン, ケトン, イミン等の安価な不飽和有機化合物の触媒的不斉還元によって効率的に製造するためには, 触媒活性とエナンチオ選択性の両面で優れた特性を発現するキラル配位子が必要である。当研究室では先にメチレン架橋のP-キラルボスフィン配位子(略称 : ミニホス)を開発し, その配位子としての有用性を示した。その高い有用性にもかかわらず, メソ体の生成を伴うために目的物の分離で合成収率が低い難点があり, この配位子自体は広く用いられていなかった。今回, 合成法の改良を試みた結果, 光学活性二級ホスフィンボランとP-キラルポスフィノ基を有するアルコールのスルホナート体との求核置換反応によって目的物が良好な収率で得られることを見いだした。この方法の特徴は, メソ体の生成を伴わないため目的物の分離が容易であることと,二つのカップリング原料を同一の原料より合成できることである。また, この手法によって非対称のミニホス配位子の合成も可能である。さらに, この手法を用いて新規な配位子である光学活性ビス(t-オクチルメチルホスフィノ)メタン(t-オクチルミニホス)を合成した。この配位子を代表的なロジウム錯体不斉水素化に用いた結果, ほぼ完璧なエナンチオ選択性(99.4%)の発現が観測された。この実験結果はこの配位子が光学活性アミノ酸の不斉合成に有用であることを示唆するものである。また, 不斉水素化のみならず炭素-炭素結合形成反応等の様々な触媒的不斉合成に役立てられるものと期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)