Project/Area Number |
19020022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大井 貴史 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (80271708)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | オニウム塩 / 有機触媒 / 炭素-ヘテロ結合形成 / リン(IV) / 有機強塩基 / 炭素-炭素結合形成 |
Research Abstract |
本研究初年度に、光学活性なテトラアミノホスホニウム塩を独自にデザインし、それから発生させたキラルなイミノホスホランが直截的ニトロアルドール反応の触媒として卓越した機能を発現することを見出している。今年度さらに、イミノホスホランの有機強塩基触媒としての特徴を明確にするため、アルデヒド類のヒドロホスホリル化反応に適用した。反応に用いるジアルキルホスホナートは、二つの互変異性体の平衡混合物として存在し、一般に中性条件下では平衡はホスホナート型に大きく偏っているとされている。従って、反応性が高く、実際の求核種と考えられているホスファイト型の系内での存在確率は極めて低く、これが反応速度に大きく影響することになる。この問題に対して、適切な塩基触媒を用いてホスホナートを活性化し、ホスファイト型へと平衡をずらすことで十分な反応性を獲得しようというアプローチが有効であると言われてきたが、このような条件でのホスファイト型の寄与を支持する実験化学的知見はほとんどなかった。そこで、イミノホスホラン存在下でのジメチルホスホナートの挙動を、低温^<31>P NMR実験により調べたところ、ホスファイトアニオンに相当するピークと、それと対をなすホスホニウムカチオンのシグナルがそれぞれはっきりと観測された。さらに、このホスホニウムホスファイトの生成と、そのリン求核種としての反応性との関係を明確にするため、実際にイミノホスホランを触媒とするアルデヒド類のヒドロホスホリル化反応を試みた。その結果、予想通り高い反応性と立体選択性の発現が認められ、芳香族置換基の電子密度が増大するにつれて反応が加速された。また、最も高いエナンチオ選択性を与えた触媒は、様々な置換様式のアルデヒドに対して有効であった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)