Project/Area Number |
19020035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
真島 和志 Osaka University, 基礎工学研究科, 教授 (70159143)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥4,600,000 (Direct Cost: ¥4,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 触媒 / タンタル / オリゴメリゼーション / メタラサイクル / 3量化 / エチレン / 1-ヘキセン / 重合触媒 / ジルコニウム / ハフニウム / ビニルシクロヘキサン / ポリムー / アイソタクチック / 共重合 |
Research Abstract |
ポリエチレン系材料の一つとして、エチレンとα-オレフィンの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレンの需要が高まる中、コモノマーとなるα-オレフィンの選択的合成に関する研究が活発に行われている。その合成法としては一般に、遷移金属触媒によるエチレンの多量化反応力が挙げられるが、生成物はSchultz-Flory分布によるため合成後の分離精製が必要となるプロセスであった。そこで最近では、チタンやタンタル、クロムといった前周期遷移金属の低原子価錯体を用いて、1-ヘキセンや1-オクテンの高選択的な合成法が報告されつつある。これらの反応では、触媒活性、および選択性をコントロールする最も大きな要因は金属中心回りの配位子であることがチタンやクロムを用いた触媒系において報告されている一方、タンタルを用いた場合には、その触媒活性種となる低原子価の3塩化タンタルの発生方法が触媒反応に大きな影響を与えることが知られている。 最近、ビス(シリル)シクロヘキサジエン誘導体が前周期遷移金属塩化物に対して還元剤として作用し、副生成物となる金属塩の生成を伴うことなく低原子価種を発生させることができることを見出した。そこで本手法をエチレンの多量化反応に適用したところ、触媒活性種となる三塩化タンタルが選択的に生成するため、従来の金属試薬を用いた還元手法に比べて1-ヘキセン生成が高活性かつ高選択的に進行することを見出した。また、本触媒系の中間体に関する知見を得るため、NMRチューブ中、エチレン雰囲気下で還元反応を行って直接生成した化学種を観測したところ、5員環メタラサイクルと考えられる化学種に基づくシグナルを^1H NMRにおいて確認することに成功した。
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