ポリマー担持HWE試薬 : シス選択性の制御とリサイクラブル試薬の開発
Project/Area Number |
19020057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
安藤 香織 Gifu University, 工学部, 教授 (70211018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 有二 岐阜大学, 工学部, 助教 (10192684)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | HWE反応 / オレフィン合成 / シス選択性 / ポリマー担持試薬 / 試薬のリサイクル |
Research Abstract |
4-ヒドロキシフェニル酢酸メチルの水酸基をTHPで保護した後エステルを還元してアルコールとし、これを市販のMerrifield's resinと結合させた。THPをはずしてジクロロホスホノ酢酸エチルと反応させた後2-t-BuPhOHまたは2-Ph-PhOHと反応させて新規ポリマー担持HWE試薬AおよびBを合成した。得られた試薬Aと2-エチルヘキサナール、n-オクタナール、およびPhCHOとのHWE反応を行なったところ、それぞれ88、83、83%のシス選択性を示すことが分かった。この結果はこれまで報告されたポリマー担持HWE試薬の中で最も高いシス選択性であった。さらに2-Ph-PhO基を持つ試薬Bでは、選択性が89、83、88%に向上した。さらに高い選択性を目指して、オルト位にかさ言い置換基を持つ試薬を合成することとし、4-ヒドロキシフェニル酢酸メチルのFriedel-Crafts反応による2位t-Bu化反応を行ない、この試薬をTHPで保護、還元後Merrifield's resinと結合させた。リン化合物との結合、あるいはその後のポリマー担持HWE試薬への変換はまだ成功していないが、今後条件検討により2つの2位置換フェニル基を持つHWE試薬を合成し、さらに高いシス選択性を持つポリマー担持HWE試薬の開発を行なう予定である。また、分子内HWE反応についても研究を行なった。その結果、(2-t-BuPhO)_2P(O)CH_2CO_2(CH_2)nCHO(nが9以上)をNaHまたはNaI-DBUのTHF溶液に0度または室温で5-10時間かけて滴下することにより96-99%の高いシス選択性で、かつ高収率で大環状ラクトンが得られることが分かった。2-t-BuPhOの部分をEtOに換えると99%のトランス選択性でラクトンが得られ、立体選択的ラクトン化が可能であることが分かった。
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Report
(2 results)
Research Products
(21 results)