構造制御したπ共役ポリマー薄膜の誘導共鳴ラマン散乱によるレーザー作用
Project/Area Number |
19022023
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
柳 久雄 Nara Institute of Science and Technology, 物質創成科学研究科, 教授 (00220179)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 知志 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教 (90360594)
山下 兼一 京都工芸繊維大学大学院, 工芸科学研究科, 助教 (00346115)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | π共役ポリマー / ポリフェニレンビニレン / ラマン散乱 / レーザー作用 / 光導波路 / ASE / SRRS / DFB |
Research Abstract |
発光性のポリフェニレンビニレン(PPV)やジスチリルベンゼン誘導体をドープした薄膜導波路をパルスレーザーを用いて光励起すると、誘導共鳴ラマン散乱(SRRS)に基づく共振器をもたないレーザー作用が室温で得られる。しかし、これらのポリマー薄膜導波路中では分子鎖の配列が無秩序であるため、そのSRRS強度はπ共役オリゴマーが自己組織配列した低次元結晶に比べて弱い。そこで本研究では、種々の共振器構造を導入したポリマー薄膜導波路を形成することにより、SRRSと共振器モードとのカップリングによるSRRSの増強を目的として研究を行い、以下の成果を得た。 (1)回折格子上にジスチリルベンゼン誘導体(BDTASB)をドープしたポリマー薄膜をスピンコートした分布帰還型(DFB)共振器薄膜において、ASEの波長帯で共振モードによるレーザー発振が得られた。さらに、起波長を変化させながらパルス光励起し、DFB共振モードとSRRSをカップリングさせることにより、SRRSのピーク強度の増強およびノイズとなるASEを低減することができた。 (2)光ナノインプリント法を用いて、ローダミン色素(RB)およびBDTASBをドープした紫外線硬化性樹脂薄膜に紫外光照射下でモールドを転写することにより、DFBおよびディスク共振器構造をもつポリマー薄膜導波路を作製した。 (3)DFB共振器を光ナノインプリントしたRBドープ薄膜から、DFBモードによる半値幅〜0.5nmの発振ピークが得られた。また、ディスク振器からはASEスペクトルに重なって周期的な発光ピークが観察され、whispering galleryモードによる発振が示唆された。 (4)DFB共振器を光ナノインプリントしたBDTASR薄膜を励起波長を変えて励起することにより、SRRSとDFBモードのカップリングによるSRRSの増強が確認された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(25 results)