分散表現と自律ダイナミクスに基づく人間の情報処理の計算モデル
Project/Area Number |
19024010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
森田 昌彦 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00222349)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 力学系 / 軌道アトラクタ / 選択的不感化 / 神経回路モデル / 関数近似 / 冗長次元 / 強化学習 |
Research Abstract |
現在のIT社会は, 情報選択能力や学習・適応能力など, 人間の高度かつ柔軟な知能に大きく頼っているため, これからの情報爆発時代においては深刻なデジタル・デバイドをもたらすと考えられる. これを避けるためには, 人間のような柔軟な知能や人間の情報処理のモデルをもち, 人間の情報処理を自然にサポートできるシステムが必要である. 本研究の目的は,こうした「人間と相性の良い」知的情報処理システムの実現に向けて, 人間の優れた知能の源だと考えられる分散表現と自律ダイナミクスを利用した情報処理モデルを構築することである,本年度の主な研究成果は以下の通りである。 1. 強化学習による自律的行動獲得 : 多次元の連続状態空間における価値関数の近似器として選択的不感化ニューラルネットを用いる手法の効果を実験的に検証した. その結果, 次元の増加に伴う計算量の爆発が抑えられること, 冗長変数を加えても学習時間がほとんど増加しないこと, などが示された. 2. 複数の力学系の相互作用を利用した情報処理 : 昨年度までのモデルを拡張し, 3つ以上の神経力学系が相互作用するモデルを構築した. このモデルによりシステムのダイナミクスが短時間の観測でかなり獲得できること, それを状態予測器として用いると適切な行動の獲得がより効率的にできること, などが分かった. 3. 軌道アトラクタモデルによる視点に依存しない物体認識 : 画像情報を適切なパターン表現に変換する方法を開発し, 実際の3次元物体画像を用いた実験を行った. その結果, 学習した物体は視点によらず同一物として認識できること, 処理時間が物体数にではなく回転角に依存することなど, モデルがもつ人間と同様な性質が明らかになった.
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)