陽電子消滅法を用いた巨大ひずみ材料中の高密度格子欠陥の分類と定量化
Project/Area Number |
19025008
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荒木 秀樹 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (20202749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 泰治 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20154354)
水野 正隆 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50324801)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 陽電子 / 巨大ひずみ / 格子欠陥 / 陽電子寿命 / 繰り返し重ね接合圧延 |
Research Abstract |
本研究では、計画班A01(ア)(九州大学工学研究院材料工学部門堀田善治教授)によりHigh Pressure Torsion加工された純アルミニウム試料(99.99%)の陽電子寿命測定を行った。High Pressure Torsion加工試料は、773Kで1時問焼鈍した外径20mm、幅3mm、厚さ0.8mmのリング形状のものと、直径10mm、厚さ0.8mmの円板形状のものである。HPT加工は、いずれの形状も室温で1GPaの圧力をかけ、1rpmの回転速度で、それぞれ1、1/8回転のひずみを与えた。リング形状試料は3mm幅のままで、円板形状試料は中心から外周方向に向かって2mm毎に放電加工機で切り出し、陽電子寿命測定に供した。陽電子寿命測定はγ-γ同時計測により行い、陽電子線源には市販の^<22>Na(30μCi)を用いた。リング形状試料も円板状試料も、そのままでは陽電子線源より小さく、陽電子寿命測定は困難である。そこで、陽電子寿命値が判っている純アルミニウム板で周囲を覆って、陽電子寿命測定を行った。得られた陽電子寿命スペクトルはPositron Extendedを用い解析した。その結果、円板形状試料では中心から外周に向かって距離が遠い場所ほど、陽電子平均寿命が長くなること、ならびに、円板形状試料では中心から一定の距離以上離れた場所およびリング形状試料では陽電子平均寿命値が一定の値で飽和することが判った。このことより、相当ひずみが大きい場所ほど多量の格子欠陥が導入されること、および、中心から一定の距離以上離れた場所では陽電子が格子欠陥に総て捕獲されるほど高濃度に格子欠陥が導入されていることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)