特異な構造と機能をもつ有機ケイ素クラスター化合物の研究
Project/Area Number |
19027013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
久新 荘一郎 Gunma University, 大学院・工学研究科, 教授 (40195392)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 有機ケイ素クラスター / ビルディングブロック / シリルアニオン / シクロトリシラン / シクロテトラシラン / シクロファン / 包接化合物 |
Research Abstract |
本研究では有機ケイ素クラスター化合物の合成に用いる新規なビルディングブロックを合成し、その有用性について検討した。また、ケイ素鎖で架橋されたベルト形シクロファンの包接作用についても新たな知見を得た。 官能基変換が可能なフェニル基とトリメチルシリル基の両方をもつ3,3-ジフェニル-2,2,4,4-テトラキス(トリメチルシリル)ペンタシラン(1)、3,3-ジフェニル-2,2,4-トリス(トリメチルシリル)ペンタシラン(2)、3,3-ジフェニル-2,4-ビス(トリメチルシリル)ペンタシラン(3)を合成した。化合物2および3を塩素化し、それぞれ対応する2-クロロペンタシランおよび2,4-ジクロロペンタシランを合成した。さらにこれらのクロロシランをシリルアニオン、シクロトリシラン、シクロテトラシランに誘導することができた。これらの誘導体はケイ素上にさらに官能基変換が可能な置換基をもっている。以上のように化合物1〜3は有機ケイ素クラスター化合物合成のための多様な前駆体を与えることがわかった。 また、ケイ素鎖で架橋されたベルト形シクロファンの包接作用を調べたところ、空孔の大きさによって異なる挙動を示すことがわかった。すなわち、空孔が小さいものはベンゼンを包接しないが、より大きな空孔をもつものではベンゼンを1分子包接する。さらに大きな空孔をもつものでは、トルエンを2分子包接する。ベンゼンを包接しないものと1分子包接するものの中間の大きさの空孔をもつベルト形シクロファンでは、溶液中ではベンゼンを包接していないものと包接しているものが平衡になっていることがわかった。また、これを結晶化するとベンゼンを包接していないものと包接しているものから成る共結晶を形成することがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)