遷移金属と希土類金属の組み合わせによる高性能な近赤外発光プローブ分子の開発
Project/Area Number |
19027049
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
篠田 哲史 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 准教授 (00285280)
|
Project Period (FY) |
2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 光物性 / 超分子化学 / 分子認識 / 近赤外光 / 希土類錯体 / 発光プローブ / 複核錯体 |
Research Abstract |
1.アームドサイクレン型多座配位子を利用したd-f複核錯体のテンプレート合成法の開発:アームドサイクレン-希土類錯体の空間的に集約された4つの側鎖ピリジン環を利用して、種々の遷移金属イオンとの複核化を行ったところ、希土類イオンによるテンプレート効果により、速やかな錯形成反応が進行した。特にニッケル(II)、白金(II)イオンとの平面4配位型錯体形成や、トランスジオキソレニウム(V)イオンとの6配位錯体形成においては、化学両論比1:1の3d-4f複核錯体が結晶として単離できた。ランタンからルテチウムまでの希土類イオン数種類について類似の複核錯体構造が得られるなど、本テンプレート合成法は希土類イオンと遷移金属イオンを自由に組み合わせ、位置選択的に配置できる点が特徴である。 2.水溶液中での発光特性と分子認識への応用:レニウム-希土類複核錯体では、レニウム錯体部位の可視吸収帯を利用して希土類の近赤外発光を増感できることを明らかにした。高いカチオン性を有する複核錯体は水溶性を示し、水溶液中でも希土類イオンの完全な包接によって発光失活が起こりにくいため高感度な発光検出が可能であった。DNAなど生体アニオン分子と複核錯体との相互作用によって、錯体の不斉誘導や発光増大が生じ、分光学的な検出が可能であったため、本研究で開発した複核錯体が生体分子に応答する新しいプローブ分子として機能する可能性を見出した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)