Project/Area Number |
19028005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 達 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 助教 (00333899)
|
Project Period (FY) |
2007
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 白金触媒反応 / オレフィン配位子 / 付加反応 / 環状エーテル / 環境調和型分子変換 / 立体選択的反応 |
Research Abstract |
本研究では、(1)白金-オレフィン協奏活性触媒系による付加反応を中心とする新規合成反応の開拓、(2)オレフィン配位子の設計による立体制御の検討、及び(3)オレフィン配位子による協奏効果発現の機構解明を目的とする。今回、私は白金-オレフィン協奏活性触媒系を用いたカルボアルコキシ化反応による多置換テトラヒドロフラン化合物合成へと拡張した。これまでカルボアルコキシ化反応は反応部位をベンゼン環で連結した基質に限定されていたこと。より反応性が低いと予想される反応部位がアルキル鎖で連結された基質への拡張は生成物がmacrotetrolidesなどの生理活性物質と共通構造を有することから有機合成上重要であるといえる。そこで、白金-オレフィン協奏触媒系による基質の環化反応を検討した。その結果、1,5-ヘキサジエンを配位子とすることにより反応が円滑に進行し、対応する多置換テトラヒドロフラン化合物が良好な収率で生成した。本反応においてもオレフィン配位子を添加しない場合全く反応が進行しなかったことから白金-オレフィン協奏効果は必須である。本反応において新たに生成する二重結合部位の立体選択性はエステル部位の電子性に依存することが明らかになった。すなわち、2,2,2-トリクロロエチルエステルの反応においてはトランス付加体が主生成物として得られるのに対し、フェニルエステルの反応においてはシス付加体が選択的に生成する。
|