Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
本研究では合金ナノ粒子触媒を液相還元選択析出法によって調製する手法の確立を目指す.具体的にはC4炭化水素の酸化触媒である貴金属系合金担持触媒に焦点をあて、安定した活性・選択性を与える触媒を液相還元選択析出法で調製する. 触媒調製は,Rh源としてRhCl_3を,その錯化剤としてチオサリチル酸(TS)およびピリジアゾレゾルシノール(PAR)を選択し,あらかじめ錯体濃度計算をして行った.また,その結果を元に還元剤としてNaBH_4を用い,pHを9〜13,反応温度を30〜90℃としてRh系合金ナノ粒子の合成を行った.計算結果より,RhCl_3を水に溶解させた場合,pH=13ではRhはほぼ100%の割合でRh-OH錯体として存在し,錯化剤としてPARを添加した場合pH>3では100%の割合でRh-PAR錯体,TSを添加した場合pH>8で100%の割合でRh-TS錯体として存在することがわかった.但し,錯化剤として選択したPAR及びTSはアルカリ性領域でのみ水に可溶であるため,Rh系合金ナノ粒子の合成はpH=9〜13の範囲で行った.pH=13,反応温度30,50,70℃にて合成した試料のXRDの測定結果から,錯化剤を用いなかった場合,Rh-OH錯体由来のRh金属を主生成物として,それ以外にも複数の結晶ピークが確認された.これはRh-OH析出物中にランダムに取り込まれたTeと様々な結晶相を形成したためと考えられる.錯化剤にTSを用いた場合,50℃でRhTe_2,70℃でRhTeのピークが確認された.以上,本年度の研究により,溶液中でのRh金属錯体構造を,錯化剤の種類,pHにより制御し,反応温度によりRh,Teの還元反応速度をそれぞれ制御することによって,結晶性の高いRhTe_2,RhTe粒子を,結晶相毎に選択的に合成することが可能であることが明らかとなった.
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