コバルト-ホスフィニン錯体をもちいるヘテロ小員環化合物のカルボニル化
Project/Area Number |
19028012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中野 幸司 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 助教 (70345099)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 錯体触媒 / 一酸化炭素 / 含へテロ小員環 / コバルト / ホスフィニン / リン配位子 / 不斉合成 / 高分子合成 |
Research Abstract |
本研究は,エポキシド・オキセタン・アジリジンなどのヘテロ小員環化合物と一酸化炭素との反応を取り上げ,最終的にはπアクセプター性のホスフィニンが配位したコバルト錯体をもちいて高効率・高選択的な触媒系を開発することを目的とする. 1)本年度は,これまでに報告例のないオキセタンと一酸化炭素との共重合について集中的に検討をおこなった.リン配位子をもつアシルカルボニルコバルト錯体を種々合成し,それらを開始剤とすることで,初めて本共重合に成功した.得られる共重合体は,エステル部分とエーテル部分を含むのもであった.その比率は,もちいるリン配位子の種類・当量によって制御でき,最高63%のエステル部分をもつ共重合体を合成することに成功した.得られたポリマーは,これまでに現実的な条件下で合成された中で,主鎖中の4-ヒドロキシアルカン酸エステル部分(γ-ラクトンが開環した構造)の含有率が最も高いものである.γ-ラクトンの単独開環重合には,高温・超高圧という非現実的な重合条件が必要なため,本成果はポリ(γ-ラクトン)の有効な合成法となりえる可能性がある.なお,既報のビホスフィニンをもちいて,開始剤となるアシルカルボニルコバルト錯体の調製を試みたが,錯形成が確認できなかった. 2)カルボニルコバルト錯体をもちいることで,ハロゲン化アルキル,一酸化炭素,エポキシドから一挙に水酸基がエステル保護さされたハロヒドリンが得られることがわかった.生成物は,種々の有用化合物の合成中間体として利用できる可能性がある.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)