規則性構造と固体酸との協奏作用による選択的プロピレン合成
Project/Area Number |
19028017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
馬場 俊秀 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50165057)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | エチレン転化反応 / プロピレン合成 / ゼオライト / SAPO-34 / 分子ふるい効果 |
Research Abstract |
^<13>CH_4とエチレンとの反応をH^+交換ゼオライトを触媒とすると、そのゼオライトの種類によらずプロピレンは生成すらものの、^<13>CC_2H_6が生成しない。従ってH^+交換ゼオライトでは、メタンは活性化されずにエチレンからプロピレンが生成する。 各種のH^+交換ゼオライトを触媒として、エチレン転化反応を行なった。いずれのH^+交換ゼオライトでも、エチレンからプロピレンへの転化反応が進行した。プロピレンへの選択率は、それぞれの触媒の結晶学的細孔径(単位nm)が小さいほど高い値を示した。 SAPO-34(0.38) > Ca-A(0.50) >H-[AI]-ZSM-5(0.55) > H-[B]-ZSM-5(0.55) プロピレン選択率 79% 66% 51% 38% ここでH-[Al]-ZSM-5は、ゼオライト骨格中にAl^<3+>を含むZSM-5であり、H-[B]-ZSM-5とは、B^<3+>を含むZSM-5を表している。細孔径が小さいSAPO-34(結晶学的な細孔径は0.38mm)ではプロピレン選択率は、プロピレンの分子径(0.45mm)とほぼ同じ細孔径を有するゼオライトが高いプロピレンが選択率を示した。従って分子ふるい効果によってプロピレンが選択的生成すると考えられている。 SAPO-34は、プロピレン選択率が高いことにおいては優れている触媒である。しかし、プロピレン生成速度はH-[Al]-ZSM-5のおよそ1/20程度である。各種触媒のプロピレン生成速度の序列は以下に示す順となった。 H-ZSM-5(6.3) >SAPO-34(0.29) >H-[B]-ZSM-5(0.080) >Ca-A(0.043) ここで()の値は、n^-ブタンの分解速度(mmol g^<-1> h^<-1>)である。n^-ブタンの分解速度が高い程、言い換えると酸強度が高い程、プロピレン生成速度は高いことがわかる。
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Report
(1 results)
Research Products
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