遷移金属-硫黄4中心ユニットを活性種とする新規触媒反応の開拓
Project/Area Number |
19028021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中井 英隆 Kanazawa University, 自然科学研究科, 助教 (70377399)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 触媒・化学プロセス / 共同作用 / 遷移金属 / ジスルフィド / 有機金属錯体 |
Research Abstract |
本研究の目的は、遷移金属-硫黄多中心サイトの協同作用が生み出す特異な反応性に着目した新規触媒反応の開拓である。具体的には、M_2S_2(M=Rh, Ir)4中心ユニットを有するジスルフィド錯体[(Cp^*M)_2(μ-CH_2)_2(μ-S_2)](Cp^*=η^5-C_5Me_5)(1)を活性種とする触媒的変換反応の構築、さらには、ジスルフィド錯体より誘導される反応活性な錯体を用いた新規触媒系の開発を目指して研究を進めた。その結果、平成19年度は次の成果を得た:1.ジスルフィドの酸化によって生成するジチオナイト配位子(O_2S-SO_2)の酸化反応機構の解明、2.高い反応性を有する二重結合錯体の単離。特に単離したイリジウム二重結合錯体は、次世代エネルギー源としての期待が高い「水素」をアルコールから取り出すことができる可能性を有する大変魅力ある錯体分子であることがわかった。また、ロジウム二重結合錯体は、水素貯蔵材料として注目されているNH_3BH_3から水素分子を取り出す能力があること、不飽和炭化水素やケトン類の水素化反応を触媒できることがわかった。これらの成果は、いずれも新規な触媒系の開拓に向けての足がかりとなるものである。本年度得られた成果は、第54回有機金属討論会を含めた学会、討論会で発表した(国際会議1件、国内2件)。また、得られた研究成果の一部を1報の学術論文として発表するとともに1件の特許出願を行った(次ページ参照)。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)