Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
炭素・水素の原料となるメタンは比較的豊富な天然資源である一方で,バイオガスとして再生可能な資源でもあるので有効に活用すべきであり,省資源・省エネルギーな新たなC1化学プロセスの開発が望まれる.2分子のメタンからエタンと水素を直接得るメタンカップリング反応はメタンの有効利用の観点では魅力的であるが,自由エネルギー増加の大きな吸熱反応であり通常の方法では高温を要する.しかし,光触媒は光エネルギーを反応に利用するので,室温では通常は困難である反応でさえも進行させ得る.我々は,金属酸化物種がシリカ上に孤立高分散された光触媒が本反応に有効であることを見出した.本研究では,常温直接メタンカップリング反応のための新たな協奏機能光触媒の開発をめざし,様々な光触媒を設計し,活性を評価し,光励起機構・光触媒反応機構を検討することを目的とした.その結果,シリカ上に二種類の金属酸化物を高分散担持させた場合に高活性なペアサイト(協奏機能サイト)を形成することが確認された.また,新たに半導体光触媒である酸化ガリウムも本反応に光触媒活性を示すことも見出された.更に,反応系に二酸化炭素を共存させ200℃程度に保ちながら光照射を行うと,カップリング反応に加えてメタンの二酸化炭素改質反応が競争的に進行し合成ガスを与えることが見出された.また,白金添加酸化チタンを用いると,室温で水蒸気の共存下で光照射を行うことによりメタンの水蒸気改質反応が進行し水素と二酸化炭素を生成した.その反応は,酸化チタンが光励起し基質分子を励起させ,表面中間体の形成を経て進行することも見出された.
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