ゲルを反応場とする新規固体機能触媒の創製と高効率的触媒反応の開発
Project/Area Number |
19028051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
本山 幸弘 Kyushu University, 先導物質化学研究所, 准教授 (20283492)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ゲル / 反応場 / 固体機能触媒 / 異性化 / 還元 / ルテニウム / 白金 |
Research Abstract |
本研究の目的は、精密設計したシロキサンゲルに金属触媒活性種を内包した固体機能触媒を創製し、「ゲル反応場」によるプロセス的にも有用な高効率的触媒反応を実現することである。 予備的実験で既に合成に成功している3核ルテニウムカルボニル錯体を内包した酸素架橋シロキサンゲルが、2級アミドの反応において還元的N-アルキル化による3級アミンを与えることを見出した(論文発表)。一方、炭素-炭素二重結合の異性化反応では、触媒の再利用の際、耐久性に欠けることが明らかとなったが、架橋剤にジオール、残存Si-Hのキャッピング剤にモノオールを用いた脱水素シリル化反応で合成した新規Ru内包ゲル([RU_3]@Si_<cap>)を用いることで、本異性化反応を金属の溶出なく再利用可能な触媒系となることを見出し、アリルエーテル類の異性化反応を基盤とする簡便な脱保護反応の確立ならびにアリルプレニルエーテルのアリル基選択的異性化によるクライゼン基質の選択的合成と引き続くMe_3AlによるAlkylative Claisen反応を達成した(論文投稿中)。一方、塩化白金酸やKarstedt's触媒存在下、ジエンを架橋剤とするヒドロシリル化により白金内包ゲル(Pt@Si)の合成法、ならびに分子内に炭素一炭素二重結合を有するアミン添加したアミノ基修飾白金内包ゲル(Pt@Si-N)の合成法を確立し、芳香族ニトロ化合物のニトロ基選択的還元反応を、穏和な条件下、カルボニル基の還元やベンジルアルコールならびにベンジルオキシ基の水素化分解等の副反応を伴うことなく、生成物中への金属溶出なしに、グラムスケールにも対応できる再利用可能なプロセスとして達成した。特に脱ハロゲン化が問題となるハロニトロ化合物のニトロ基選択的還元は、Pt@Si-N触媒を用いることで、高ニトロ基選択的反応を達成した(論文作成中)。本還元反応は脂肪族ニトロ化合物の還元にも有効であり、さらにσ-位にCH_2CNならびにCH_2CO_2R基を有するニトロベンゼン類の還元/環化によるインドール誘導体合成にも適応可能なことを明らかとした
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)