触媒的カルベン交換を利用した高活性後周期遷移金属カルベン錯体の創製
Project/Area Number |
19028056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
神川 憲 Osaka Prefecture University, 理学系研究科, 准教授 (40316021)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | カルベン錯体 / カルベン交換 / 面不斉 |
Research Abstract |
我々は,面不斉二核α,β-不飽和カルペン錯体とアルキン及び量論量のNi(cod)2存在下で反応を行うと,二核面不斉ヘプタトリェンジクロム錯体を高い選択性で得ることに成功した。生成した環化付加体にはアレーンクロム錯体とヘプタトリェンクロム錯体にもとづく2つの面不斉が存在する。そこで,それぞれの面不斉に由来する立体選択的な変換反応をおこなった。まず,アレーンクロム錯体側の面不斉を利用し,面不斉二核錯体に対して,TMSプロパルギルリチウムを作用させたところ,メトキシ基のメタ位に,かつクロムトリカルボニルのexo側から位置及び立体選択的に求核付加が進行し,続いてアリルブロマイドで捕捉すると,トランスに両置換基が導入されることで,新たに生成する2つの中心不斉が制御された単一の付加体を得ることができた。さらに,分子内に存在するこれらの多重結合を足がかりにPauson-Khane反応を行うと,さらに新たに生じる1つの不斉点が制御されたジケトンを単一のジアステレオマーとして得ることができた。一方,ヘプタトリェン環の面不斉を利用した立体選択的な光環化反応の検討を行った。そこで,この二核錯体に対して,アクリル酸メチルを光照射下反応させると,ヘプタトリェン環に配位したCr(CO)_3を足がかりに同じ側から[6+2]型の光環化反応が位置及び立体選択的に進行し,生成物を単一のジアステレオマーとして得ることに成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)