多成分系量子ダイナミクスに関する基礎理論の開発とその検証
Project/Area Number |
19029010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 毅 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 准教授 (10321986)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 電子状態理論 / 強光子場 / ボーム力学 |
Research Abstract |
強光子場中における分子のダイナミクスを理論的に解明するためには、電子-核が相関した量子多体系に対する運動方程式を解かなければならない。直接的な数値解法は計算時間、必要とされるメモリ量に観点から現実的ではない。本研究ではこれらの困難を回避するために軌道理論に基礎をおく時間依存多配置波動関数理論を使って多電子ダイナミクスを記述する。核に対する運動方程式を時間依存多配置波動関数理論と共立する形で定式化することが、本研究の第一の目的であった。具体的には、電子系の波動関数に対する時間に依存したCI係数を、分子を構成する核の位置座標の関数と見做すことで、non-Born-Oppenheimer(NBO)波動関数を構成し、核に対する量子運動方程式を得た。電子軌道関数が核座標をパラメタとして含んでいないという点で、本研究で定式化した波動関数の展開形は通常のNBO波動関数とは異なり、新たな定式化となっている。本研究で導かれたNBO波動関数の構成は、電子波動関数に対する通常の展開定理を電子-核波動関数に適用することによっても導かれることも示した。 第二の研究目的であった、運動方程式の時間積分に量子トラジェクトリ様の解法を用いることに関しては、1次元1電子系に関するモデル系に関するプログラムを作成し、目的達成のための準備とした。結果の一部は2つの国際シンポジウムで発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)