密度汎関数法による酸化還元電位の算出と電気化学反応への応用
Project/Area Number |
19029027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 久芳 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (40128690)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 水素発生反応 / 酸素還元反応 / 密度汎関数法計算 / 燃料電池 / 電極反応 / クラスターモデル計算 |
Research Abstract |
申請者は、電気陰性度の異なる種々の原子(LiやF)を付加した白金クラスターを用いて、固体高分子型燃料電池の代表的な反応である水素生成反応と酸素還元反応を構成する素反応のエネルギー変化を計算した。各素反応を(1)オキソニウムイオン吸着、(2)電子注入、(3)水クラスター脱離の3段階に分け、第1段階が最も電極電位の影響を受けやすいことを示した。また、第1段階と第2段階で、それぞれ吸着系を最適化することにより、電子注入による構造変化を明確に示した。一般に、白金クラスターのイオン化ポテンシャルが小さいほど吸着構造は生成系に近づく。これは、クラスターのイオン化ポテンシャルが電極電位に対応するとして理解される。 酸素還元反応では、全反応を10種類の還元素反応と非還元素反応に分解し解析した結果、酸素分子のO_O結合は、1電子還元を受けてOOH種となってから容易に解裂する。OOH種が還元されるとO原子とH_2Oになり、過酸化水素の生成は主反応とはならない。表面OH種は非常に安定であり、H_2Oへの還元は吸熱反応となる。これは、OH種が触媒毒となることを示唆している。 すべての還元反応で、より正側の電位の(イオン化ポテンシャルが大きい)クラスターでは、より多くの反応が吸熱的であった。これは、活性化エネルギーが存在することを示している。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)