Project/Area Number |
19029034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
関谷 博 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 教授 (90154658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 晴之 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (90251363)
迫田 憲治 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教 (80346767)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 励起状態プロトン移動 / レーザー分光 / ポテンシャル / 電子・振動分光 / トンネル効果 / 多重プロヒど移勲 / 超音速ジェット / 蛍光スペクトル |
Research Abstract |
本研究は、超音速ジェット中の孤立状態において水素結合クラスターを生成させ、光誘起によって生じる2個以上のプロトン移動ダイナミクスについて様々なレーザー分光法を用いて解明することを目的とした。今回は、7-アザインドール(7AI_2)の4位の水素原子を塩素原子に置換した4-クロロ-7-アザインドール2量体(4CAI_2)および4-ジメチルアミノー7-アザインドール二量体(4DMAAI_2)の励起状態ダブルプロトン移動(ESDPT)について調査した。また、7-アザインドールに水分子が溶媒和したクラスター[7AI(H_2O)_n(n=2,3)]の励起状態3重プロトン移動および4重プロトン移動について調査し、以下の新規な成果が得られた。(1)4CAI_2および4DMAAI_2のS_1←S_0蛍光励起スペクトルに観測された分子間伸縮振動モード(1σ_1)の基音の線幅を既にESDPT速度が決定されている7AI_2の線幅と比較することによってESDPT速度の相対値を見積もったところ、4CAI_2および4DMAAI_2のESDPT速度は、それぞれ7AI2の1/2、1/1Oに減少することが分った。量子化学計算から4CAI_2おの場合は、重い塩素原子の導入によるσ_1モードの変化、4DMAAI_2の場合には電子的効果によるポテンシャル障壁が主な原因であることが示唆された。 (2)7AI(H_2O)_2の励起状態3重プロトン/水素移動、7AI(H_2O)_3の励起状態4重プロトン/水素移動を初めて観測した。7AI(H_2O)_3の励起状態において内部エネルギーの小さい場合には、分子内電荷移動反応が生じることが分った。
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