脂質2分子膜相分離構造の側方圧依存性とラフト形成機構の解明
Project/Area Number |
19031009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
濱田 勉 Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサイエンス研究科, 助教 (40432140)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥9,600,000 (Direct Cost: ¥9,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥5,400,000 (Direct Cost: ¥5,400,000)
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Keywords | リポソーム / 生体膜 / 相分離 / 形態変化 / ベシクル / 脂質ラフト / エンドサイトーシス |
Research Abstract |
ソフトマターとしての細胞膜は、環境に応じた様々な形状や、融合・分裂等の膜変形、膜面上でのドメイン構造形成などの多様な現象を生じる。我々は、細胞膜の物性および組織化メカニズムを理解するため、脂質膜ベシクルを用いた膜構造ダイナミクスの実験的研究を行った。結果、液滴法による非対称2層膜ベシクルの構築、および相分離ドメイン構造の観察に成功した。細胞膜モデルとして幅広く利用されている巨大ベシクルは、その多くが水和法により作製され、対称な二層膜構造をとっている。これに対し、実際の細胞膜は内外層で異なった脂質組成をもち、二層膜の非対称性を再現したベシクルの構築はこれまで困難であった。我々は、液滴法による非対称巨大ベシクルの構築およびキャラクタリゼーションを行った。液滴法とは、脂質でおおわれた油中液滴を油水界面単分子膜を介して水相に移行させて、非対称2層膜を形成させる方法である。溶液の比重を調整することで、数μmから数十μmの細胞サイズの非対称ベシクルを選択的に得ることに成功した。そして、外膜に単一脂質、内膜に多成分脂質を使用した非対称ベシクルを構築し、蛍光顕微鏡観察より内膜のみに相分離ドメイン構造の形成を確認した。さらに、片方の単層膜の脂質組成を変化させることで、もう片方の単層膜上ドメイン構造が影響を受けることを発見した。対称分布膜では内外層の組成が等しいためドメイン構造は内層と外層でカップルして安定に存在していたが、内外層の異なる組成で形成されたドメインは2分子膜内での相互作用により不安定化することが分かった。
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Report
(2 results)
Research Products
(50 results)