Project/Area Number |
19031011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山崎 昌一 Shizuoka University, 創造科学技術大学院, 教授 (70200665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹波 之宏 静岡大学, イノベーション共同研究センター, 非常勤研究員 (50436911)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥12,200,000 (Direct Cost: ¥12,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥6,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥5,700,000 (Direct Cost: ¥5,700,000)
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Keywords | 生物物理学 / ナノバイオ / 生体膜 / 巨大リポソーム(GUV) / 単一GUV法 / キュービック相 / 抗菌ペプチド / 静電相互作用 / 巨大リボソーム(GUV) / ギュービツク相 / 抗菌性ペプチド |
Research Abstract |
1. 抗菌ペプチド-マガイニン2の脂質膜中でのポア形成のメカニズムを解明するために、脂質膜の表面電荷密度がポア形成に与える効果を単一巨大リポソーム(GUV)法により研究した。負電荷を持つジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)とジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)の混合膜のGUVを作成し、膜内でのDOPG濃度を変えることにより、GUV膜の表面電荷密度を制御した。ポア形成の速度定数K_pを求めた結果、同じ速度定数になる水溶液中のマガイニン2の濃度は膜の表面電荷密度が小さくなるにつれて、大きく増大した。蛍光分光光法と静電相互作用の理論を用いてマガイニン2の脂質膜への結合定数を求め(30%DOPGと40%DOPGのGUVのみ)、脂質膜界面に結合したマガイニン2の濃度(膜界面におけるマガイニン2と脂質のモル比)X_bを求めることに成功した。それを用いて上記の実験結果の水溶液中のマガイニン2濃度をX_bに変換したところ、膜の表面電荷密度にかかわらず、X_b=60-70mmol/molところから急激にK_pが増大することがわかった。このことは、X_bがポア形成に重要な役割を果たすことを示す。 2. pHを低くすることによる20%ジオレオイルホスファチジルセリン(DOPS)/80%モノオレイン(MO)膜の一枚膜のリポソーム(LUV)からキュービック相への構造転移のメカニズムを解明するために、20%DOPS/MO-LUV間の膜融合が起こるかどうかを蛍光のエネルギー移動法を用いて研究した。その結果、pH2.7以下の酸性条件下では、10-15分程度でLUV間の脂質の混合が起こり、膜融合が起こることがわかった。この結果は、20%DOPS/MO-LUVが低いpHでキュービック相に構造転移を起こすときに、まずLUV間の膜融合が起こっていることを示している。
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