Project/Area Number |
19032007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山田 陽一 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00251033)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥8,700,000 (Direct Cost: ¥8,700,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,400,000 (Direct Cost: ¥4,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | 窒化アルミニウム / 深紫外波長領域 / 励起子 / 励起子分子 / 振動子強度 / 分極パラメータ / 励起子ポラリトン / 励起子工学 / 結合エネルギー / フォトルミネッセンス / 反射スペクトル / 有効質量比 |
Research Abstract |
高品質窒化アルミニウム(AIN)薄膜における反射スペクトルの温度依存性の測定を行い、励起子系の基礎物性値を評価した。測定に用いた試料は、r面サファイア基板上選択横方向成長技術を用いて成長されたa面AIN薄膜である。まず、低温7Kにおいて観測された反射スペクトルに対して、ローレンツ振動子モデルを用いたフィッティング解析を行った。その結果、横型励起子共鳴エネルギーをE_T=6.0345eV, 分極パラメータを4πα=11.4×10^<-3>, 減衰定数をhГ=10.6meVとすることにより測定結果をうまくフィッティングできることが分かった。このフィッティング解析により得られた分極パラメータの値より、Lyddane-Sachs-Tellerの関係式を用いて励起子の縦型-横型分裂エネルギーを計算すると、Δ_<LT>=7.3meVを得た。さらに、励起子の振動子強度を計算すると、f=6.2×10^<-3>を得た。これらの値は、GaNにおける値(Δ_<LT>=0.9meV, f=5.4×10^<-4>)と比較すると約1桁大きく、AINは非常に大きな励起子効果を有していることが分かる。反射スペクトルにおける励起子共鳴構造は、室温においても明瞭に観測され、フィッティング解析による横型励起子共鳴エネルギーと減衰定数の温度依存性の導出を可能にした。一方、発光スペクトルの温度依存性では、反射スペクトルとの対応より、室温においても自由励起子発光線が明瞭に観測されることを明らかにした。また、100K以上の温度領域では、励起子ポラリトンの下分枝からの発光(横型励起子の発光)に加えて、上分枝からの発光(縦型励起子の発光)も観測された。この結果は、温度上昇に伴う励起子ポラリトンの下分枝から上分枝への熱的占有を反映しており、励起子の縦型-横型分裂エネルギーの値(Δ_<LT>=7.3meV)を考慮して、定量的に矛盾なく説明できる。
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