ハーメティック検出器によるB中間子崩壊の高統計測定と新しい物理の探索
Project/Area Number |
19034009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
羽澄 昌史 High Energy Accelerator Research Organization, 素粒子原子核研究所, 教授 (20263197)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 素粒子実験 / 加速器 / B中間子 |
Research Abstract |
B中間子の崩壊事象のうち、終状態にニュートリノを含むモード(ニュートリノモード)であるB→Kvv、K*vv、b→svv、B→Dτvは新しい物理に高い感度を持つので、今後のBファクトリーでの重要なターゲットとなる。本研究は、密封型(ハーメティック)検出器を考案し、ニュートリノモードの測定精度をどの程度向上出来るかを明らかにすることを目的とする。従来の研究はほとんどが、現存するBelle測定器の性能に基づいたもの、もしくはBelle測定器がカバーする角度領域でのアップグレードであった。本研究は、測定器としては未だ処女地である超前方、超後方に着目していることに大きな特色がある。 本研究期間内で、B→Kvv、K*vvについて、Belle実験のデータを用いた新しい探索結果を発表した。また、Bファクトリーの増強計画で想定される加速器形状を仮定し、超前方および超後方に検出器を置くとどの程度の効果があるかについて、シミュレーションスタディをおこなった。その結果、衝突点から来る荷電粒子をとらえることができるような測定器を超前方、超後方に配置することにより、B中間子に起因する背景事象のうち、約30%を除去できることがわかった。その場合、シグナル事象のロスは0.3%とほとんど無視できるレベルであることもわかった。これまでのBファクトリーのデザインと比べて、増強計画では、超前方や超後方に測定器を置けるスペースはますます限られる予定であるため、カロリメータタイプではなく飛跡検出器タイプの測定器を検討すべきであることを確かめた。具体的には、LHCで開発されたハイブリッド型ピクセル検出器などを使用することを今後検討していくべきであるという結論を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
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