ウシ心筋ミトコンドリア電子伝達系に存在する膜蛋白質会合体の構造研究
Project/Area Number |
19036010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
原田 繁春 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (80156504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀井 加恵子 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (00214544)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥6,600,000 (Direct Cost: ¥6,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 生物物理 / 酵素 / 生体分子 / 蛋白質 / ミトコンドリア電子伝達系 / 超分子複合体 / 結晶化 |
Research Abstract |
ミトコンドリア内膜中では好気的呼吸鎖の中心をなす膜蛋白質、複合体I、II、III、IVが会合して効率的な電子伝達が行なわれている。本研究では、これら超分子会合体のX線解析を行ない、立体構造から電子伝達機構を原子レベルで解明するために、結晶化に適したサンプルの調製と結晶化条件のスクリーニングを行った。界面活性剤を使って可溶化後、超遠心で得られた上清をBN-PAGEで分析したところ、ドデシルマルトシドやデシルマルトシドで、I_1III_2IV_1やI_1III_2超分子会合体を可溶化することができた。次に、BN-PAGEでは結晶化条件のスクリーニングに必要な大量のサンプルを得ることが困難なので、分画分子量が100万の限外ろ過膜、硫安分画、ショ糖密度勾配超遠心、ゲルろ過による大量精製を試みた。しかし、可溶化しただけの場合は比較的安定であるのに、精製によって、特にI_1III_2IV_1超分子会合体は数日で解離してしまった。これは、ミトコンドリア内膜の脂質が超分子会合体の安定性に関わっており、精製によってそれが失われたことで不安定になってしまったからと考えられる。次に、I_1III_2IV_1よりも安定性が高いI_1III_2超分子会合体の結晶化条件のスクリーニングを行った。その結果、結晶と思われるものがポリエチレングリコール400を沈澱剤に使った時に得られた。結晶化中にも超分子会合体の解離が徐々に進んでいるので、I_1III_2超分子会合体の結晶であるかどうかの確認が今後必要である。本研究で、I_1III_2超分子会合体は結晶化に必要な量のサンプルを調製でき、結晶と思われるものが得られることが分かった。しかし、会合体が徐々に解離していくという問題点も明らかになった。今後、この問題点を解決するために、例えば、脂質を共存させることでI_1III_2超分子会合体が解離しない条件を見出し、結晶化を行なっていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)