新規活性調節因子による三量体G蛋白質制御機構の構造学的解析
Project/Area Number |
19036013
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
水野 憲一 Nara Institute of Science and Technology, バイオサイエンス研究科, 助教 (90212232)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 広 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (10183005)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥6,300,000 (Direct Cost: ¥6,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
|
Keywords | シグナル伝達 / 生体分子 / 薬理学 / 三量体G蛋白質 |
Research Abstract |
三量体G蛋白質(G蛋白質)の活性調節には、様々な相互作用分子が関与していると考えられるが、その詳細は不明な点が多い。本研究では、新規調節因子によるG蛋白質活性調節機構を生化学的および構造学的に解析して、G蛋白質活性化の詳細な仕組みの解明を目指した。環状デプシペプチドYM-254890はGqシグナル特異的阻害剤あることが報告されているが、その阻害機構は不明であった。われわれは、YM-254890はGαqからのGDPの解離を阻害することでGDP/GTP交換反応を抑制することを明らかにし、さらにGαq/16キメラ蛋白質およびGαq点変異体よりYM-254890感受性部位を同定した。現在GqとYM-254890のX線結晶構造解析を行い、詳細を検討中である。Racに対するGEFであるP-RexはGβγにより活性化される。P-Rex1の活性調節機構を解明するために変異体を作製して機構解析を行った。その結果P-Rex1のグアニンヌクレオチド交換活性ドメインを含むN末端断片およびC末端断片単独ではGβγとの相互作用を示さなかったが、両断片を共存させると、Gβγが相互作用し活性化されることが明らかとなった。さらに、PKAによるリン酸化により、この2つのドメイン間相互作用およびGβγの結合が抑制されたことが明らかとなった。GPR56はN末端の細胞外ドメインが切断されるadhesion GPCRに属し、リガンド未知のオーファンGPCRである。レポーターアッセイによるGPR56のシグナル伝達系解析、また神経前駆細胞に対する機能解析を行った結果、GPR56はG12/13, Rhoを介して神経前駆細胞の遊走を抑制することが明らかとなった。さらにGPR56に対する抗体がシグナル伝達系を活性化することを見出し、Adhesion GPCR活性化のメカニズムを解明する上で有用であることがわかった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(19 results)