Project/Area Number |
19036031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
辻 暁 University of Hyogo, 大学院・生命理学研究科, 准教授 (60227387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木澤 仁 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 准教授 (40192380)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | シグナル伝達 / 脂質二重膜 / 個体NMR / ホスホリパーゼC / PHドメイン / 固体NMR / ホスホリパーゼC-δ1 / 細胞内情報伝達系 / 膜表在性蛋白質 |
Research Abstract |
本年度においては、1) 脂質膜の曲率および脂質分子間パッキングに依存する脂質膜上におけるPLC-δ1PHドメインの動的立体構造の変化、および2) 脂質膜上におけるPHドメインの立体構造に対する隣接ドメインの影響に関して固体NMR分光法を用いて解析を行い、新たな知見を得た。これまでに、PLC-δ1PHドメインは、脂質膜中のイノシトールリン脂質、PIP_2に結合する際に、脂質膜界面との疎水性相互作用により立体構造変化を生じることが見いだされている。曲率の異なる脂質二重膜および、脂質と類似の化学構造を持つ界面活性剤のミセル中に含まれるPIP_2に結合した状態におけるPHドメインの動的立体構造を固体NMR分光法により解析したところ、高い界面曲率を持つミセルに結合したPHドメインの立体構造は、水溶液中の構造と一致し、脂質膜上で生じるPHドメインの立体構造変化が、平面上の親水層-疎水層界面と蛋白質間の相互作用が存在する時にのみ生じることが見いだされた。また、脂質膜上におけるPHドメインの脂質膜の構造は、界面の曲率に依存して変化することが見いだされた。これらの点は、細胞中の生体膜構造に依存して、PLC-δ1の局在、活性等が脂質膜上における構造に基づいて制御される新たなメカニズムを与えうる点で重要な意義がある。また、脂質膜上におけるPHドメインの動的構造は、隣接するドメインであるEF-handドメインにより大きな影響を受けないことが見いだされ、脂質膜上においても、PHドメインの構造と機能は隣接部位から独立していることが示唆された。
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