神経極性を形づくる微小管重合を制御する神経ステロイド
Project/Area Number |
19037019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
植田 弘師 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00145674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 誠 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (60380987)
藤田 亮介 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70380855)
植田 睦美 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 産学連携研究員 (30437834)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥5,600,000 (Direct Cost: ¥5,600,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 神経ステロイド / MAP2 / 微小管 / アクチン / シナプス / スパイン / FRAP / 神経可塑性 |
Research Abstract |
神経細胞は神経間情報交換のため常にシナプス形成と樹状突起可変動を繰り返している。特に樹状突起は情報伝達の入力を司り、その可変動は細胞骨格タンパク質とそれを制御するmicrotubule associated protein 2(MAP2)の働きに起因している。我々は生体内物質である神経ステロイドの一群が、MAP2に作用することで微小管ダイナミクスを変化させるナノシステムの存在を見いだし、その全容解明を行ってきた。神経系のMAP2の中でもより低分子のMAP2Cは組み換えタンパク質としての機能解析が容易である上にシナプス結合、とくに受容系を担うスパインにおけるアクチン重合に対しても促進的に機能することが報告されている。この視点をもとに、微小管と同様なダイナミクス解析を行ったところ、神経ステロイドであるプレグネノロンによるアクチン重合と培養海馬神経細胞における成熟型スパイン数の増加が認められた。逆にストレス応答ホルモンであるコルチコステロン(CORT)では抑制することが認められた。興味あることにプロゲステロンは微小管とは逆にアクチン重合促進効果を示し、MAP2活性化はそのエフェクターとなる重合タンパク質に対して多様な作用を示すことが明らかとなった。この視点を踏まえて、重合作用、培養海馬神経細胞の樹状突起とスパイン形成、蛍光チューブリン(Ac-EGFP-tubulin)及び蛍光MAP2Cを発現させたFRAP解析、セルフリー実験における暗視野顕微鏡解析、WGAトランスシナプテイック輸送などを指標に、数々の精神神経作用薬、神経ステロイドとの関連で精神神経作用が疑われる内分泌撹乱物質の微小管、アクチン重合に及ぼす影響を観察した。その結果、薬理作用から予想された機能成績を得ることに成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)