寄生虫感染防御機構に関与する宿主microRNAシステムの解析
Project/Area Number |
19041029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田邊 將信 (2008) Keio University, 医学部, 講師 (80051928)
深尾 太郎 (2007) Keio University, 医学部, 助教 (20401127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 耕治 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (00129470)
福田 陽子 東京大学, 医学部・付属病院, 特任助教 (60396744)
田邊 將信 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80051928)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥9,000,000 (Direct Cost: ¥9,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Keywords | microRNA / 寄生虫 / Leishmania major / 自然免疫 / microRNA-223 / microRNA-223欠損マウス / サイトカイン / 感染 / 獲得免疫 / 蠕虫 / 原虫 / 宿主 |
Research Abstract |
私達は、生命現象の様々な場面で制御機能を果たしていると推定されているmicroRNAに着目し、主としてマクロファージや樹状細胞といった自然免疫細胞に発現しているmicroRNAの解析を行い、microRNA-223についてはその発現機構の詳細を明らかにした。しかし、宿主免疫機構におけるその機能については殆ど理解できていない。そこで、本年度は、BALB/cバックグランドmicroRNA-223欠損マウスを作出し、Leishmania major(L. major)感染に対する抵抗性を解析し、以下の成績を得た。 (1) miRNA-223KOマウスは、その全身組織において組織学的な変化を示さず、妊娠および分娩も正常であった。対照群に比較し、KOマウスはL.malor感染に対し抵抗性を示し、病変サイズが有意に小さかった。 (2) 対照群に比較し、KOマウスの膝窩リンパ節細胞をL major抗原で刺激した場合、そのT細胞増殖活性には差はなかったが、Th1およびTh2サイトカイン産生量は有意に増加していた。 (3) 対照群に比較し、感染1ヶ月以降のKOマウスの抗原特異的IgG1レベルは有意に低値を示したが、他のIgGサブクラスやIgM抗体には差はなかった。 以上の解析から、miRNA-223KOマウスのL.major感染に対する抵抗性に抗体が関与している可能性は考えられない。KOマウスでは、L. major排除に働くIFNgのみならずTh2サイトカインも増加しており、これらの変化が抵抗性に関与していると考えられた。しかし、KOマウスにおけるTh1およびTh2サイトカイン産生増加機構の特定はできなかった。さらに、KOマウスの骨髄細胞から誘導したBMDCの遺伝子発現解析においても、micro RNA-223が多様な分子と関連している可能性は推定されたが、サイトカイン産生変化に関わる機構を明らかにすることはできなかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)