白血病ウイルス感染による病原性発現に関わる細胞性因子の同定と解析
Project/Area Number |
19041032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鈴木 健之 Kanazawa University, がん研究所, 教授 (30262075)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥8,300,000 (Direct Cost: ¥8,300,000)
Fiscal Year 2008: ¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
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Keywords | 感染 / レトロウイルス / 挿入変異 / 疾患モデルマウス / がん関連遺伝子 / 白血病 / microRNA |
Research Abstract |
申請者は、レトロウイルスの感染によって白血病を発症するモデルマウスを用いて、ウイルス挿入の標的となる遺伝子群を網羅的に同定し、その機能や相互作用の解析を通して、病原性発現に関わる細胞性因子の探索を行っている。本年度に、血液・血管の発生の研究に適したゼブラフィッシュを用いて、腫瘍から同定したがん遺伝子Meis1が、血管網の形成や血管内皮細胞、特に動脈の分化に重要であることを証明した。また、作用メカニズムとして、Meis1が血管内皮細胞増殖因子VEGFの受容体Flk1の発現を介して、VEGFシグナルを制御することを明らかにした。次に、もうひとつの標的として、タンパク質、特にヒストンのメチル化を制御する酵素群(メチル化酵素17種と脱メチル化酵素11種)を同定した。ピストンの翻訳後修飾は、転写制御、DNA複製・修復、ヘテロクロマチン形成などの生物学的現象に重要な役割を担っている。また、ヒトのがんでは、ヒストンのアセチル化を制御する酵素の変異や発現異常が観察され、脱アセチル化酵素の阻害剤が抗がん剤として開発されている。これに対し、ヒストンのメチル化と発がんの関係は、解析がまだ進んでおらず、がんの新しい分子標的として、メチル化制御酵素は大変注目される。私たちは、同定したメチル化制御酵素について、ヒト肺がんにおける発現解析や、遺伝子発現に与える影響の網羅的な解析を進行している。最近、これらの酵素のなかに、ヒストンばかりでなく、p53などの転写制御因子や、NFkBやWntシグナル経路の因子に影響を与える酵素が複数存在することがわかった。すなわち、リン酸化などの翻訳後修飾と同様、メチル化が、広くタンパク質の機能調節に重要である証拠と考えられる。さらに、特定の病原性ウイルスの増殖を阻害する可能性のある酵素も見つけており、宿主の免疫から逃れるウイルスの特性との関連や、治療の標的としての可能性を検討していきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)