植物における異種ゲノムへの応答としての雑種不稔機構の解明
Project/Area Number |
19043001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金澤 章 Hokkaido University, 大学院・農学研究院, 准教授 (30281794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 芳雄 北海道大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70109528)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥5,900,000 (Direct Cost: ¥5,900,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 植物 / イネ / 交雑 / 雑種不稔 / 種分化 / 性的親和性 |
Research Abstract |
本研究の代表者と分担者は、これまでに栽培イネO.sativaとアフリカの野生イネO.longistaminata間の交配によるF_1植物において、O.sativa由来のS13^a遺伝子をもつ雄性配偶子が致死となる現象を見出し、この現象がS13^a遺伝子とO.longistaminataが保持する、S13^aの対立遺伝子S13の両者が存在する場合に起きることを明らかにしている。また、これらの遺伝子は第1染色体上のDFR遺伝子近傍に座上することを明らかにしている。本研究では、S13^a遺伝子およびS13遺伝子の単離を行う目的から、両植物間の交雑によるF_1植物に対してO.sativaを連続して戻し交雑することにより、O.longistaminata由来のS13遺伝子を含む染色体領域をもった染色体置換系統を作出し、分子マーカーを用いた解析から、原因遺伝子がこの領域中の約40kbの範囲内に存在することを明らかにした。また、この領域の塩基配列の解析を行い、両植物間で差異を検出している。当該年度は、第一に、この領域中に存在する原因遺伝子の候補である遺伝子群に関して、花粉形成過程での発現状態をRT-PCRによって解析した。その結果、いずれの遺伝子も花粉形成過程において転写されていることが明らかになった。この研究と並行して、連関解析を行う目的から、イネのさまざまな系統間での交配による雄性配偶子の不稔の誘導の有無を調査した。その結果、アジアイネには、S13^a、ならびに、S13を持つ系統との交配およびS13^aを持つ系統との交配のいずれにおいても雑種不稔を誘導しない遺伝子を持つ系統が存在することが明らかになった。稔実率の調査を継続して行うことにより、不稔の誘導の有無を再確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(29 results)