Project/Area Number |
19043007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鎌田 博 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (00169608)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥5,500,000 (Direct Cost: ¥5,500,000)
Fiscal Year 2008: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 高等植物 / 胚発生維持 / 栄養成長相転換 / ヒストン修飾 / クロマチンリモデリング / シロイヌナズナ / 発芽後成長阻害 / 胚様体形成 / ピストン修飾 |
Research Abstract |
シロイヌナズナ種子発芽時には、ヒストン修飾をはじめとするクロマチンリモデリング機構、特に、ヒストン脱アセチルー化酵素(HDAC)複合体およびメチル基転移酵素(PcG)複合体により、グローバルな遺伝子発現制御によって胚発生から栄養成長相への正常な転換が行われていることを示してきた。中でも、HDAC因子のうちHDA6/19およびPcG因子のうちCLF/SWNが重要であり、極めて多数の遺伝子群が発芽約1週間後に発現抑制を受けること、HDACとPcGによって制御される遺伝子群は必ずしも同一ではないこと等がマイクロアレー解析の結果から明らかとなった。HDA6/19機能抑制体を用いた解析により、その主要ターゲットはLEC1、FUS3、ABI3等の胚特異的転写制御因子であること、また、この発現抑制は糖無添加培地では起こらないことから糖シグナルとクロストークしているものの、既知の糖シグナル仲介因子(HSI2/HSL1)とはリンクしないこと等が明らかとなった。さらに、HDA6/19は、栄養成長相への移行後は、茎頂分裂組織形成の中心因子であるWUSの発現制御にも関わっていることも明らかとなった。一方、CLF/SWNの2重機能欠損変異体を用いた解析により、CLF/SWNはEMF2/VRN2と複合体を形成し、その主要なターゲットはLEC1、FUS3、ABI3等の胚特異的転写制御因子であること、2重機能欠損変異体で見られる発芽後成長抑制や胚様構造形成は発芽実生を低温下で培養することにより栄養成長相への転換が起こること、低温下であっても低濃度オーキシン処理によって再び胚様構造形成が引き起こされること等が明らかとなった。さらに、オーキシン応答遺伝子や胚的形質指標遺伝子等の発現調査により、発芽後、茎頂部でのオーキシン生合成開始時期に遺伝子発現抑制が確立されること等が明らかとなった。
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