SUMO化・ユビキチン化によるMAPキナーゼ情報伝達経路活性制御機構の解明
Project/Area Number |
19044011
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武川 睦寛 The University of Tokyo, 医科学研究所, 准教授 (30322332)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2008
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
|
Keywords | MAPキナーゼ / シグナル伝達 |
Research Abstract |
ヒト細胞には、増殖因子によって活性化され、細胞増殖に作用ずるERK経路と、主に細胞周期停止やアポトーシス誘導などのストレス応答に関与するp38/JNK経路という、少なくとも3種類のMAPKカスケードが存在する。相反する機能を持つこれらのMAPK経路が、細胞外からの刺激に応じて相互に影響し合い、各経路のシグナルの強度と持続時間を調節することで、細胞運命の決定に重要な役割を果たしている。しかしながら、その制御機構の詳細には不明な点が多く残されている。 我々は、MAPK経路の制御に関わる特定の蛋白質分子が細胞内でユビキチン様分子であるSUMOによって翻訳後修飾されることを見出し、分子内でSUMO化修飾に必要なリジン残基を同定した。またSUMO化された分子をリコンビナント蛋白質として精製する事に成功し、この蛋白質を用いて生化学的解析を行ったところ、SUMO化がMAPK経路の活性制御に重要な役割を果たすことを見出した。さらにSUMO化欠損変異体を発現する細胞株を樹立して解析を行い、SUMO化が細胞分化や増殖など、様々な細胞機能の調節に影響を与えることを確認した。また一部の癌細胞に於いてSUMO化の異常が観察されることを見出した。 一方で、ストレス応答MAPK経路がユビキチン依存的蛋白質分解の制御に果たす役割に関しても研究を行い、ストレス応答MAPKによるリン酸化が引き金となってユビキチン化され、急速に分解される新たな蛋白質分子を同定した。さらにこの様な制御が細胞周期進行の調節に重要であることを見出した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(13 results)