原腸形成過程においてWntシグナルが制御する新規ユビキチン化・分解経路
Project/Area Number |
19044043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
木下 典行 National Institute for Basic Biology, 形態形成研究部門, 准教授 (30300940)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
Fiscal Year 2008: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2007: ¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
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Keywords | 原腸形成 / アフリカツメガエル / ユビキチン |
Research Abstract |
脊椎動物をはじめとする多くの動物にとって、内、中、外胚葉の3層からなる構造は、体を形作るための基本構造といえる。この3胚葉構造を作る重要な形態形成運動が原腸形成運動である。両生類胚、魚類胚などの原腸形成運動においては、中胚葉組織が収斂伸長運動とよばれる運動により外胚葉と内胚葉の間に入り込み、伸長しながら移動する。この過程は、Wnt/PCPシグナルによって制御されている。近年、ユビキチン化・分解システムが、シグナル分子の細胞内情報伝達や、細胞極性の制御にも密接に関わっていることが明らかになりつつある。このことから、ユビキチン化システムが原腸形成運動をはじめとする初期発生の形態形成運動の制御に関わるかどうかを検討した。本研究で注目したのはβ-TrCPである。このタンパク質は、E3リガーゼのコンポーネントのひとつとして、基質認識の機能を持つ。このタンパク質の発生における役割を調べるため、アンチセンス・モルフォリノオリゴを作成し、アフリカツメガエル胚にインジェクションして機能阻害実験を行った。その結果、原腸形成運動が強く阻害されることがわかった。また、Wnt/PCP経路との関係を調べたところ、β-TrCPモルフォリノはWnt/PCPシグナルの細胞内伝達を阻害することがわかった。さらにβ-TrCPはWntシグナル伝達において重要な役割を果たすDishevelledタンパク質と結合すること、Wntシグナルによってその局在が制御されていることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)