発達の観点から解明する顔情報処理特性:誘発脳波・脳磁図を用いた研究
Project/Area Number |
19500282
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Neuroscience in general
|
Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
渡邉 昌子 生理学研究所, 助教 (00321612)
|
Project Period (FY) |
2007 – 2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
|
Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 誘発脳波 / 顔 / 発達 / 脳磁図 |
Research Abstract |
1 倒立顔情報処理の発達過程成人での結果を論文として発表した。また、子どもを対象とした誘発脳波計測を一昨年度、昨年度に引き続いて実施し、同一児で成長に伴う誘発反応の変化を観察することができた。発達に伴い、およそ10歳ごろで顔情報処理方策に転換が生じることが示唆される結果を得ている。さらに詳細に検討し報告する予定である。 2 顔情報処理に関連する運動視中枢の活動成人における脳磁図研究の結果を発表した。子どもを対象とした誘発脳波計測を行っている。顔知覚処理と並んで、身体の動きの処理の発達は相手の意図を理解する上で重要である。運動情報のみからヒト身体の運動を知覚可能なbiological motion(以下BM)刺激を用い、その知覚処理に伴う誘発電位の発達変化を明らかにした。その結果、初期成分については発達に伴い振幅が有意に減少するが、BM知覚処理に関連すると思われる後期成分については発達に伴う変化はみられず、後期成分の振幅がコントロール刺激よりもBM刺激で有意に増大することを明らかにした。既に発達初期の段階からBM知覚処理が可能であることを示唆する始めての神経科学的な知見である。今後は,これまで計測した同一児童の顔誘発電位とBM誘発電位を比較し、腹側経路と背側経路の発達変化を体系的に明らかにしていく予定である。 3 表情の変化仮現運動刺激を用いた誘発脳波測定により、表情変化に伴う誘発脳活動について解析を進めている。変化後、約170ミリ秒後に後側頭部中心陰性成分を認めた。「無表情から笑い」「笑いから無表情」「無表情から怒り」「怒りから無表情」各刺激条件での振幅を比較すると、「無表情から笑い」の場合振幅が有意に大きいという結果を得ている。今後は年齢による変化を詳細に検討していく。また静止画像による顔誘発電位の結果と合わせて腹側経路と背側経路の発達変化を体系的に明らかにしていく予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)