Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
本研究ではCharles Dickens とGeorge Gissingの小説に見られるミドルクラスのインテリア表象を、19世紀の有力な美術雑誌Art Union : A Monthly Journal of Fine Arts(1839-1848)とその継続誌Art Journal(1849-1912)に見られるインテリア関連の記事と併せて比較検討した。ディケンズの小説に見られるミドルクラスのインテリア表象は「もの」の集積であることが多い。一方ギッシングの小説ではそれが空間として捉えられており、かつLower middle classの登場人物の渇望の対象となっていることが多い。Dickensが活躍した時期がミドルクラスにとってインテリアに関する自分たちの趣味を確立する過程と重なる一方で、Gissingが活躍するころにはミドルクラスのインテリアという概念が確立し、大量消費時代の到来という状況下で、Upper middle classへの参入を希望するLower middle classにとって到達の対象と考えられたという文化史的文脈と併せて考えると、インテリアをテーマとして両作家間に系譜学的繋がりを見ることができる。
All 2009
All Journal Article (2 results) Presentation (1 results)
西南学院大学英語英文学論集 第49巻1・2・3合併号
Pages: 1-23
40016565207