Project/Area Number |
19530825
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Education on school subjects and activities
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
佐藤 史子 愛媛大, 教育学部, 教授 (50132444)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2008: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2007: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 軽度発達障害児 / 学習の構造化 / 個別支援 / 造形ワークショップ / 共同的学び |
Research Abstract |
本年度は次の研究成果を得た。(1)軽度発達障害児(高機能自閉症・アスペルガー症候群)は、コミュニケーション、想像力、社会性などの障害があり、積極型の子どもや自閉的傾向が強い子どもなど個々人に応じて障害の種類は異なる。(2)造形ワークショップは6回行った。軽度発達障害児の造形学習には、彼らの障害を支援できる教材の選定、互いの作品を鑑賞する時間と方法の検討、手先の不器用さの支援、個別指導が欠かせない。また、不用意な接触や干渉によるパニックを防止するためにパーソナルスペースの確保、想像力の欠如を補うためのセンテンスカードやウークシートVTRなど視覚的な補助教材の役割が重要になる。(3)軽度発達障害児の親を対象にしたアンケート調査からは、子どもが苦手とする造形領域や学校との連携の重要性が明らかになった。(4)軽度発達障害児が在籍する美術の授業参観を行い彼らのこだわりの強さ、視覚的な支援の重要性を確認した。(5)指導経験が豊冨な教師のインタヴューからは、彼らが概ね造形学習に積極的であることや造形的な発達段階が幼い生徒や優れている生徒がいること、教材の学習意図の理解に苦労することなどを確認した。(6)以上の知見をもとにして小学校・中学校の図画工作・美術の担当教員を対象にしたアンケート用紙を愛媛県下の小学校中学校の教員に配布した。 個別指導が重要であると言われる彼らに、造形学習は共同的な学びの場を保証する可能性がある教科でもある。従って通常学級で行う造形学習では、在籍する彼らの特性を理解しながら教授学習過程を構造化することが重要になる。中でも想像力の障害は、問題解決の見通しが立たない、或いは授業全体の見通しができないことに繋がるが、これは学習を構造化することで防ぐことができると予測される。
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