Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Research Abstract |
エネルギー機器, 航空機, 船舶, 橋梁等様々な構造の構造健全性評価において, 破壊力学と有限要素法に基づくき裂進展解析は大変有用なツールである. き裂進展解析により, 構造余寿命や構造の載荷能力を知ることができる. ところが, 金属材料で構成される構造のき裂進展現象において, き裂の先端近傍で塑性変形が発生することが多い. そのため, き裂進展解析を精密に行おうとすると, 一荷重サイクルを数増分ステップに分け, さらに, 数千~数十万回にわたる繰返し荷重サイクルに対する弾塑性解析を行う必要が生じる. このような解析は, 計算コストの面から現実的には不可能である. そのため, 現在のところ, 疲労き裂進展解析のほとんどは材料を線形弾性体であると仮定して行われている. また, 進展中のき裂を静止き裂と見なして弾塑性解析を行うこともあるが, ひずみ履歴を全く無視しており, 精度が良いとはいえない. 時系列マルチスケール解析手法により, 弾塑性疲労き裂進展解析を精度良く, かつ現実的な計算コストで可能にすることが本研究の目的である. 実施した研究項目は, (1) 既往研究の調査, (2) 時系列マルチスケール解析の定式化, (3) 時系列マルチスケール解析によるき裂進, (4) 一次元問題解析による定式化の検証, (5) 時系列マルチスケール手法のコンピュータプログラム実装と実証解析, である. 以上より, 時系列マルチスケール解析の定式化と実行に成功したといえる.
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