腸管寄生原虫感染におけるE-cadherinを介した腸管上皮バリア構築機構の解明
Project/Area Number |
19590432
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Parasitology (including Sanitary zoology)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
稲垣 匡子 University of Miyazaki, 医学部, 助教 (70363588)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2007: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | E-cadherin / 腸管上皮細胞 / 腸管上皮間T細胞 / 腸管寄生原虫 |
Research Abstract |
我々は、これまでにマウス腸管上皮間T細胞(IEL)が上皮細胞と同様にジャンクション分子であるoccludinとE-cadherinを発現していることを報告した。中でもE-cadherinは、腸管の組織構造の形成・維持において中心的な働きをすることが広く知られている。そこで本研究では、E.vermiformis(弱毒性)およびE.pragensis(強毒性)を用い、E-cadherinを介しての上皮細胞とIELの相互作用による上皮バリア維持機構について検討を行い、腸管寄生原虫の病原性、免疫応答、バリア機構の相互制御機構の解明を目的とした。E.vermiformisと同様、E.pragensis感染により上皮細胞におけるジャンクション分子の発現が顕著に低下したが、IELでの発現は維持されていた。また感染マウスのIELではIFN-γとTNF-αの産生が増加していた。サイトカイン産生とバリア制御に密接な関係があることから、上皮細胞とIELにおける各種サイトカインシグナルタンパク、および細胞骨格シグナルタンパクのリン酸化について検討を行なった。その結果、E.vermiformisと異なりE.pragensis感染では、STAT1、 IK-B、 Srcのリン酸化が亢進、occludinとE-cadherinのリン酸化、細胞骨格タンパク発現が減少していた。これらの結果より、強毒性腸管寄生原虫では、炎症性サイトカインの産生亢進とともに細胞骨格タンパクの減少により、上皮バリアの崩壊が促進されることが強く示唆された。 E-cadherinが上皮細胞・IEL両方に発現することから、T3bおよびLckプロモーターを用いて作成されたcreTgマウスとE-cadherin loxPマウスと交配させ、それぞれの細胞特異的E-cadherin欠損マウスの作出に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)