Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
XVII型コラーゲンは、基底膜の接着分子のひとつである。XVII型コラーゲンに対する自己抗体は全身に水疱を生じる、最も頻度の高い自己免疫性水疱症である水疱性類天疱瘡(BP)を発症する。XVII型コラーゲンは、N末端部が細胞内接着板に、C末端部が細胞外の透明層に存在している。XVII型コラーゲンはactinin1,4(アクチン結合蛋白質)、BPAG1、laminin5/6/10/11(細胞接着分子)と結合するとされているが。それ以外のproteinとは、いままだ報告はない。我々は、低分子干渉RNA法(siRNA)によるHaCaT細胞をXVII型コラーゲンをノックダウンし、細胞の走化性、接着性などシグナルを研究した。COL17ノックダウンした細胞を無血清培地で8時間培養後、XVII型コラーゲンノックダウンした細胞と陰性対照において、接着性は無変化だが、IV型コラーゲンとBD matrigel(IV型コラーゲンとラミニン含有)コーティングしたディッシュでは、XVII型コラーゲンノックダウンした細胞が陰性対照に対して明らかに低下していた(P<0.01)。MEK1/2とMAPK活性を調べたところ、低下していることが分かった。さらに、XVII型コラーゲンノックダウンした細胞は、細胞の走化性がp38MAPKに依存していることを解明した(p38MAPK inhibitor SB203580)。但し、細胞の接着性は、p38MAPKと関係していなかった。c-fosとc-junを調べたところ、無血清培地で8時間培養後、XVII型コラーゲンノックダウンした細胞において、発現が低下している。この現象は、XVII型コラーゲンと結合している14-3-3シグマは、細胞外に分泌したのが少なかったことと関わっていた。これら結果によって、ケラチノサイトにおいて、IV型コラーゲンは、V型コラーゲンと関わって、細胞の接着性を影響し、また、p38MAPKに依存し、細胞の走化性をに関連していることを見いだした。
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FEBS Lett. 581
Pages: 535-540
http://www.derm-hokudai.jp/