対人コミュニケーションスキル習得における母子会話の役割ー定型・非定型発達の比較
Project/Area Number |
19650063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cognitive science
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Research Institution | Kyushu University (2008-2010) Kyoto University (2007) |
Principal Investigator |
田中 優子 (2008-2010) Kyushu University, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50392030)
松井 智子 (2007) Kyoto University, 霊長類研究所, 准教授 (20296792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神尾 陽子 国立精神・神経センター, 児童・思春期精神保健部, 部長 (00252445)
伊良皆 啓治 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (20211758)
田中 優子 九州大学, 医学部, 研究員 (50392030)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥3,381,154 (Direct Cost: ¥3,381,154)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2008: ¥181,154 (Direct Cost: ¥181,154)
Fiscal Year 2007: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 心の倫理 / コミュニケーション / 母子会話 / 自閉症スペクトラム / 言語発達 / 心の理論 |
Research Abstract |
定型発達児母子20組、広汎性発達障害児母子8組の母子間の対話と、同参加児のナラティブの収録を実施した。母子間対話は自然な遊び場面における親子のやりとりをビデオと音声テープに収録し、非言語的な指標(アイコンタクト、指差し、物品のやりとり、愛着行動、ターンテイキングなど)と言語指標(発語量、指示語、共感終助詞など)の発現頻度についての分析を実施中である。定型発達児では1歳後半から2歳前半に発語量が倍増し、言語を用いたコミュニケーションが活発になる。同時期に指示語の使用頻度が増加し、それに相反するように指差しの頻度が減少していく。2歳台では指差し、ちょうだいなどの態度を用いた要求が減少していき、行為を用いた要求から、言語による要求へと変化していく様子がみられた。共感終助詞の使用は2歳前半から徐々に増加し始め、3歳台で一気に倍増していた。 定型発達児群と広汎性発達障害児との大きな違いは、2歳後半から3歳前半時期にみられ、指差し、アイコンタクト、物を見せる、物を渡す行為で出現し、広汎性発達児の行為頻度は定型発達児に比べて低い。一方、指示語や共感終助詞、注意喚起語(「ほら。」や「見て。」など)の出現頻度には両群で差がないが、全体の発語量や、話しかけへの返答には差があり、広汎性発達障害児の反応量は定型発達児と比べると半分程度であった。更に、広汎性発達障害児に特徴的な現象として、名前を呼ばれた際に無視をする現象がみられた。 ナラティブについては、文字のない絵本(「かえるくんの冒険」)と言語のないDVD(「ピングーのやきもち」)を見ながら、物語の概要を対象児に語ってもらう形式をとった。対象児については同時に田中.ビネー(知能指数)、PVT-R(語彙発達検査)、CCC-2(コミュニケーション発達検査)、JCOSS(構文理解検査)を行った。データについては分析中である。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)