土木技術史料としての発電所建設記録映像の評価確立に関する基礎的研究
Project/Area Number |
19650253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Sociology/History of science and technology
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
昌子 住江 Kanto Gakuin University, 工学部, 教授 (50226297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今 尚之 北海道教育大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (00261397)
馬渕 浩一 愛知文教大学, 国際文化学部, 講師 (80387886)
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Project Period (FY) |
2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 土木技術史 / 産業映画 |
Research Abstract |
本研究では、数多い発電所建設記録映像の中に、昭和30〜40年代の土木技術が被写された作品が多数存在することを立証し、映像作品の技術史史料としての再評価、並びに将来の教育、研究等の資源として活用する方策を拓こうとするものである。具体的には(1)映像の保存状態に関する調査、(2)映像の内容に関する調査を行った。(1)の調査では、制作者である映像プロダクションにおける原本ネガフィルムは、保管費用削減のため東京国立近代美術館フィルムセンターへ寄託保管する事例が増加していた。映像作品の発注者である電力会社11社に納品されたコピーに関する最新の保存状況については、詳細なアンケート調査により、すべての電力会社が十分な保存管理を行っているとは言えない実態が明らかになった。土木建設を請け負ったゼネコンが映像発注者となるケースもあるが、映像の保存管理については会社により取り組みに差がある。廃棄を免れた映像は国立近代美術館フィルムセンター、映像プロダクション、電力会社、ゼネコンなどに分散保管されており、所在の確認に時間を要することが明らかとなった。(2)の調査では、「PR映画年鑑」(1959〜67年)及びそのフォーマットを踏襲した「産業文化映画年鑑」(1968〜70年)をもとに、タイトル及び作品概要に「建設記録映像」と記された作品から幾つか選択し試写し、佐久間ダム、井川ダムをサンプル作品として映像全編の各シーン分析を行った。また土木技術者(ダム建設経験者)、産業映画制作者から映像の評価に関するヒアリングを行い、これらの作品が土木技術の展開、特に戦後ダム建設技術の革新について重要な情報を伝えるものであることが確認された。今後は年代、発注者、施工者、地域等を異にする多くの映像作品を分析することで、技術の革新に関する検証と今後の教育、研究への活用について検討を進めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)